海を眺めるのが好きです。
で、同じ海なら夏の海より、冬の海のほうが好きです。
強くて冷たい海風にさらされながら、波の音を小一時間ほどボンヤリと聞いていると、ちょっと乱れてしまった心のリズムが、波のゆらぎにシンクロして整えられるような、そんな気分になります。まぁ、僕なりのメンタルチューニング法とでもいいますか。
そんなもんで年に数回、主に寒い時期に海を見に行っています。特に何度も行っているのが江ノ島。
現在、実家が長崎にあり、僕自身もしばらく住んでいたことがあるので「長崎出身」と言っているんですが、実は生まれてから3歳くらいまでは辻堂、それから10歳までは茅ヶ崎に住んでいました。なので、江ノ島はちょっとだけ、子どものころの思い出の場所でもあるのです。
参道や岩屋、そして「エスカー」なんかは当時からありましたが、それ以外はずいぶんと様変わりしましたね。ゲームコーナーも一掃されて、イタリアンレストランみたいなのができてましたし。あ、そういえば今回は江ノ島大橋名物の屋台のおでん屋も見かけなかったな。あれは時期ものなのかな。それとも、もう店じまいしてしまったのかな。
てっぺんのほうにあった、昭和の観光地にありがちな「ミニ動物園併設の遊園地&展望灯台」は、今は「サムエルコッキング苑&シーキャンドル」というシャレオツな施設にリニューアルされています。ライトアップイベントをやっているせいで、参道入口の鳥居からずっと、多くの人で賑わってました。
帰りには、しらす問屋「とびっちょ」のイカの塩辛を2瓶買い込んで帰宅。ここのイカの塩辛、ワタ多めでものすごく美味しいです。珍味好きの人には、おすすめ。
年内の仕事を片付け、ちょっと海を見て、部屋の掃除をしていたら、あっという間に大晦日になってしまいました。実は昨年の秋口から今年にかけて、ほぼ四半期ごとに、個人的にお世話になった方、仕事でお世話になった方が相次いでお亡くなりになったりしたこともあり、柄にもなく、自分の生きかた、死にかたについて、とりとめなく考える時間が多い一年だった気がします。
あまり考えたって仕方ないんですけれどね。人の死って、時期の早晩はあれ、人間の営みの中では、どうしようもなく「あたりまえ」な事態なわけですよ。自分だって、確実に死ぬわけで。もしかしたら明日にでも、突発的に逝ってしまう可能性もあるわけで。
自分より先に死んでいく周囲の人を悼みながら、自分がまだ生きていること、その自分も「あたりまえ」の死に向かって確実に進んでいることを、平静に、「あたりまえ」な心持ちで受け入れられるようになるには、どうしたらいんだろう。なんとなく、そんなことを、目に見えない何かから促されるように考えていた一年ちょっとでした。まぁ、そこまで悟るのには、まだしばらく時間がかかりそうですけれど。
どうか、2014年がいいかんじの年でありますように。…そういや、ヱヴァの新劇場版、来年には完結できるんだろか?
2013年末の江ノ島 はコメントを受け付けていません